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すばらしい日_クリスチャン・ワック、キャメロンとCANVASボードミーティング_タイムマシンに乗って70年前からやってきたブライアン・ベント_(2662文字)

それは珍しいグリーンフラッシュが撮れた。

美しい朝波@サンクレメンテピア。

猫界のクルーザー、フラッフィー。

のしのしと、それは優雅に歩いていた。

カリフォルニア用にオーダーしていたサンオノフリーが完成しました。

そしてほぼ同時にキャメロンのパーチェスも完成した。

キャメロンモデルは、

「ヴォランクロス使用の重いログ」

という設定だ。

ニューボードを持つ喜び。

それはキャメロンを少年の顔とした。

「良い朝デスね。

サンオノフレにサンオノフリーを滑らせに行きマショウ。

ワタシたちのパーチェスもデス」

とクリスちゃん。

ハッピーライフを実現するニコリン教祖のクリスちゃん。

そしてこちらは、

サンオノフリーを持ってサンオノフレにやってきました。

クリスちゃん作のシングルフィンを装着しました。

楽しいなあ。

新品ボードにワックスアップ。

ゆっくりと大きく塗り拡げていく愉しみ。

俺たちを待ちきれないキャメロンが先にパドルアウト。

キャメロンはこうしてハングテンをしていたが、

「そんなに簡単にできるものなんだね」

とクリスちゃんに聞くと、

「ただのログでは難しいデス。

これはアウトラインをストレイトとし、

ワイドポイントを前に、

そしてテイルが波内に残るようにしたので、

どんなノーズライドでも安定してできるのデス」

ということだった。

何にでもきちんと理由があるのですね。

おっ!

ブライアン・ベントが1927年のレーサーに乗って、

ズババリバリ?とやってきた。

彼の運転用ゴーグル。

風防がない車に乗っている人は今どき珍しいです。

まさにロックな人生を地で行っている人のレザージャケット。

かっこいい!

291!

そういえば、Dセンパイとブライアンは同じ年であります。

この年代の人はやはりスゴイ!

ブライアンの本職はデザイナーで、

さらには「『ホットロッド教会』の神父」

という嘘みたいな肩書きもある。

聖職者ですね。

彼は1940年代という細長い木製箱形中空ボードに乗り、

このウールセーターと、

1950年代の海パン(トランクスでなく)だけで沖に出ていく。

そしてこちらが2011年の1960年代モデルのクリスちゃん。

例えるのなら陰陽というほどのコントラストの違い。

クリスちゃんもすぐにノーズライドするが、

この位置でも大丈夫なんですね。

どこでもノーズに乗れるのだなあ。

クリスチャンは、真のスタイルマスターだなあ。

美しい。

ブライアンも箱を波の上でスライドさせながら、

古(いにしえ)の箱ボードをグライドさせてくる。

信じられないほどのこだわりと、

美しいフォームが合致して、

それはまるで夢のグライドなのだろう。

もしタイムマシンで70年前に行ったら、

サーファーたちはこのように波に乗っていたのだろう。

そんな気になってきた。

ブライアンは、半端ではない。

ふと眼を移すと、その隣では、

2011年12月のサンオノフレ波に、

7’6“サンオノフリーが一本の滑走線を描いていた。

↓亮太

天才かおりちゃんにとっては、

この板を操るのはお手のもののようで、

ごゆるりとしたライディングでクリスチャンをうならせていた。

俺もノーズライダークラブに入会させていただいた。

ノーズライドの世界チャンピオンX4というクリスちゃんは、

いとも簡単にこんなグライドを見せた。

やはり大先生は半端ではないと感じながら上がると。

砂浜にこのTIKIが打ち上げられていた。

今日の「Catch of the day」です。

これはいつか千葉に送りますね。

テイクオフ直後のボトムターン。

クリスちゃんのスタイルも温故知新というものでしょうね。

ブライアンのセッションが終了した。

彼は40kgはあるボードをかつぎ、

レーサーに乗せている姿だけでも殿堂入り決定だと感じてしまう。

俺たちはしばしのボード談義。

このボードは重くてなかなか持ち上がらない。

レイルはまるで箱。

これでターン(?)できるのがスゴイ。

本人はターンでなく、スライドだと言っていたが…。

ヘイ、みんなでランチに行こうぜ!

ということになった。

レーサーなので、

時速120kmは悠々と出るブライアン号。

フリーウエイもすいすい走る。

ホイールベースが長いから安定していると言っていました。

「ここで降りよう」

というサインが出て、プレシディオ/サンクレメンテ出口で降りた。

この車が走っていると、

フリーウエイがハイウエイに見え、

他の車がなければ84年前のようだ。

到着後のバッドニュースとしては、

目的の「恐ろしいほど旨い」

というハンバーガー屋は定休日。

仕方がないので、

ピア通りのサンドイッチ屋に行く。

日米の大食い三人が写っていますね。

キャメロンは「BALIサンド」。

何がバリかがわからぬが、

そういうネーミングでありました。

クリスちゃんはターキーサラダ。

突然というか、

いきなり健康志向です。(笑)

かおりちゃんとアパッチは、

ベジタブルサンドとフィッシュサンド。

俺はズッキーニ&ブルーベリーマフィンに、

フィッシュサンドをポテトサラダといただきました。

コビナのフィレが焼かれて、

アボカドをのせられて柔らかく出てきました。

ごちそうさま。

俺の工房に行こうぜ。

と車に飛び乗るブライアン。

とても52歳とは思えません。

アメリカは広く、

そして今日も晴れています。

コールのお店からすぐ近所にある

「週に一日、しかもたった3時間しかオープンしない」

というブライアンの店兼創造所。

駐車場でのブライアンも絵になるなあ。

ここはブライアンが手作りスクリーンで手がける洋服屋さんで、

なんと”THE CAT’S MEOW”の版があった。

見てくれ、

俺のレーサーのスクリーンもあるんだぜ!

このキャッツが気に入ったのなら特別に作ってあげよう。

とスクリーンでプリントセッションがはじまりました。

SURFSURFSURFを思い出します。

できた!

すごい!

うれしいので、すぐに着る俺。

“The Cat’s Meow.”

すばらしいもの、重要なもの、偉い人。

ーープログレッシブ英和辞典より

アメリカは広い。

カリフォルニアはすごい。

サンクレメンテは魔法に満たされている。

そんなことを深く感じていた。

クリスチャン・ワックのレジンアート。

最近はファインアートに興味があるらしく。

その道に進みはじめたクリスちゃん。

ブライアンもクリスチャンも波からの感性を受けて生きている人なんですね。

波乗りはライフスタイル。

自由でそして尊く、

すばらしきこと。

そんなことを再確認させられた日でした。

全てにありがとう。

今にも過去にも、そして未来にも。

佳き週末になりますように。

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